家族の絆
幼なじみで親友のビンちゃんにできる限りの祝福をおくりたかった。
ビンちゃんは3歳のとき大手術をして、耳の裏から首にかけて傷がある。
その傷をいつも気にしていた。
だから合コンの時は傷の見えない方に男性を座らせる。私たちにとって暗黙の了解である。
当時、一人で手術室に入るのをかわいそうに思ったお婆ちゃんが人形をプレゼントした。
フランス人形の「マリチャン」
それから26年間、マリチャンはビンちゃんの成長を見守ってきた。
ビンちゃんが実家を離れてもマリチャンはいつもかわいく着飾って座っていた。
器用なお母さんが洋服を縫ったり。。
私はそんなマリチャンにビンちゃんの花嫁姿を見せてあげたくなった。
そうだ!!余興にマリチャンを登場させよう!!
手術のことは触れないけどマリチャンがビンちゃんと家族をつなぐ大切な「存在」になっている気がず〜としていたから。
曲は「氣志団」の結婚闘魂曲!
お揃いのビンちゃんTシャツを作り(最高にダサい写真。。)それぞれの光ゲンジをイメージした衣装を身につけ(どこかダサい。。)歌って踊る。
間奏になり、リーゼント&学ラン姿の弟のマサルが登場!!
手にはウエディングドレス姿のマリチャンを抱いている。
お母さんが作ってくれたのだ。
2番はマサルが歌う。
もちろんビンちゃんは号泣。
式の最後に両親へ宛てた手紙。。
家族も友人も触れなかった「傷」についてビンちゃんは話した。
本当にビックリした。
「傷のコト。幼いころは何で私だけ?どうしたら消えるの?とか両親を困らせた。一番辛かったのはお父さんとお母さんなのに。。でも今はこの傷が「家族の絆」の「証」のような気がする。」
みんなが触れずにいた「傷」
挙式では「結婚式なんて恥さらし」なんていっていたお父さんも号泣していた。
司会者の方に「こんな素晴らしい余興は一年に一度くらいだ!」と絶賛された。
みんなのビンちゃんを想うパワーは本当に素晴らしかった。
見慣れた横浜の夜景が今日は一段と輝いてみえる。
神様、素敵な友人たちに囲まれて私は幸せです。
ありがとう。
そんな仲間がカタカタ野菜便のお客様でビンちゃんの実家を開放してもらって野菜を渡している。
今年もおいしい野菜を運びたい。
おいしくて幸せなカタカタ野菜をつくりたい。
それが私にとってみんなへの感謝の気持ちなのだ。